つくるーる ── 絵とルールで学ぶプログラミング(先生・保護者向け)
「つくるーる」は、8×8 の絵(駒)と「前 → 後」のルールで、マス目の世界を動かすプログラミングの道具。文字のコードは書かない。画面は漢字かな交じりで、小学校中学年から使える(低学年では、大人が読み上げると使いやすい)。登録なしで、ブラウザだけで動く。このページは、授業で使うかどうかを決める先生・保護者のために、何が身につくか・どう進めるか・使うときに知っておいてほしいことをまとめたもの。
1. しくみ
- ルールは「前」と「後」の 2 枚の絵。ステージの上に「前」と同じ並び(1×1〜3×3 マス)があったら、「後」の並びに書きかえる。「もし〜なら〜する」を、絵のまま作る。
- 1 ステップごとに、ルールを上から順に、ステージの全部の場所で試す。1 ステップの中で一度書きかわったマスは、そのステップではもう書きかわらない(同じネコが 1 ステップで 2 歩進まない)。
- いつ動くか:常に/矢印キー/Ⓐ ボタン/タップ/⏱ ○ステップごと/📣 合図を受けたら。
- 数(⭐ ❤ ⏳ の 3 つ=変数):ルールで増やす・減らす。「もし ⭐ が 10 以上なら」の条件にも使える。合図(🔴 🔵 🟢):ルールが出すと、次のステップで「合図を受けたら」のルールが動く。🏁 クリア/😢 ゲームオーバーもルールで決める。
- どのルールも、ルールの下に文章で読める形で出る(例:「→ を押したら、『ネコ・コイン』があれば『空き・ネコ』にする、⭐ を 1 増やす。」)。動いたルールは光るので、どのルールが効いているかが目で見える。
マス目の並びを書きかえる方式なので、ゲームだけでなく、砂が積もる・火が広がる・雨が降るといった自然のしくみのモデル(セル・オートマトン)もそのまま作れる。
2. 身につくこと(プログラミング的思考)
| 考え方 | つくるーるでは | 問題 |
|---|---|---|
| 順次 | ルールは上から順に試される。順番を入れかえると結果が変わる | 1・8 |
| 条件分岐 | 「前」の並びが合うときだけ動く(壁の前では進めない)。「もし ⭐ が〜なら」 | 2・5 |
| 反復 | 「常に」は 1 ステップごとにくり返す。「⏱ ○ステップごと」はタイマー | 3・4・10 |
| イベント | キー・Ⓐ・タップを押したときだけ動くルール | 1・4・9 |
| 変数 | ⭐ ❤ ⏳ の数を、ルールで増やす・減らす・くらべる | 5・10 |
| 乱数(確率) | 🎲 確率(1/2・1/5・1/20・1/100) | 6 |
| 一般化 | 「🔄 4 方向でも」で、1 つのルールを上下左右に使う | 7 |
| メッセージ | 📣 合図で、別のルールを動かす | 9 |
| モデル化 | お手本「砂の山」「森の火事」「雨が降る」「種から花へ」 | お手本 |
3. 問題(11 問)
「📚 問題・お手本」から開く。1 問に考え方 1 つ。ステージと、問題に最初からあるルール(🔒)は変えられないので、足りないルールを作って解く。クリアすると、その問いの考え方を使ったかを自動で確かめて ✓ が付く(例:確率の問いで確率を使わずにクリアしても ✓ にはならず、何を使えばよいかが出る)。✓ はその端末に残る。
| 番号 | 問題 | 考え方 | ねらい |
|---|---|---|---|
| 1 | はじめの一歩 | 順次・イベント | → キーでネコを旗のとなりまで動かす |
| 2 | 迷路を抜ける | 条件(壁があれば進めない) | 矢印 4 つのルールで迷路を抜ける |
| 3 | 自動で進む | 反復(常に) | キーを使わずに車を走らせる |
| 4 | リンゴを受け止める | 反復+イベント | 落ちるルールとかごを動かすルールで ⭐ 5 |
| 5 | コインを数える | 変数 | コインを取ると ⭐ が 1 増えるルール |
| 6 | 雨で花を咲かせる | 確率 | 雲からときどき雨を降らせる |
| 7 | 水を広げる | 4 方向(一般化) | 1 つのルールで水を上下左右に広げる |
| 8 | 順番が大事 | ルールの順番 | ルールを増やさず、順番だけを入れかえて解く |
| 9 | ボタンで扉を開ける | メッセージ(合図) | 🔴 を受けたら扉が消えるルール |
| 10 | タイマーで発射 | タイマー+変数 | 5 ステップごとに ⏳ を 1 減らす |
| 11 | 自由制作 | すべて | チェック(キーのルール・くり返し・数・クリア・ルール 5 つ以上)を満たすゲームを作って、自分でクリアする |
どの問いにも「💡 ヒント」と「👩🏫 解答例」(ルールを文章で見せる。自動では入らない)がある。答えは 1 つではなく、ほかのやり方でも ✓ が付けば正解。
4. 授業の流れの例(45 分 × 3 回)
1 回目:ルールで動かす
- 導入(5 分):お手本「ネコが歩く」を動かして見せる。「どのルールが光った?」
- 展開(30 分):問題 1〜3。つまったら 💡 ヒント。
- まとめ(10 分):「📄 印刷」で、自分のルールを文章で読み、振り返りの欄に書く。
2 回目:くり返し・数・確率
- 問題 4〜7。ペアで「このルールは何をしているか」を、ルールの下の文章を使って説明し合う。
- 6 の確率は、1/20 と 1/5 で花の咲く速さがどう変わるかを予想してから試す。
3 回目:順番・合図・自由制作
- 問題 8〜10 のあと、11 自由制作。チェックがそろったら、友だちに遊んでもらう。
- 作品は「🔗 共有」のコード(文字)で集める(次の節)。
5. 教科と組み合わせる(目安)
- 算数:⭐ などの「数」を数える・比べる。確率のルールで、何回に 1 回起きるかを数えて表にする(確率の見方の素地)。
- 理科:雨・砂・火の広がり・植物の成長を、ルールで表す(モデル化)。物理サンドボックス SANDBOX の実験と比べて、「模型はどこまで本物に近いか」を話し合える。
- 図画工作:8×8 のドット絵で、駒(キャラクター)を描く。左右対称の道具もある。
- 総合的な学習の時間:ゲームを企画して作り、発表する。
教科や学習指導要領との対応は運営者の目安であり、各校のカリキュラムに合わせて先生が判断してほしい。
6. ふりかえりと評価のヒント
- ルールを文章で読む:どのルールも文章で出るので、「自分のプログラムを言葉で説明する」活動にそのまま使える。
- 📄 印刷:はじめのステージ・駒・ルール(絵と文章)と、振り返りの欄(工夫した所・うまくいかなかった所とどう直したか・次にやりたいこと)が 1 枚になる。
- 問題の ✓:考え方を使ってクリアしたかが分かる。
7. 作品の集め方・配り方
- コード(文字)で:「🔗 共有」の「コード」をコピーして、学習支援ソフト(課題の提出・チャットなど)に貼る。先生は、そのコードを「読み込む」に貼ると開ける。コードはサーバーを通らない(作品の中身がそのまま文字になっている)。
- 先生が作った問題を配るときも同じ。先生がステージとルールを作り、コードを配る。
- 短いリンク(「リンクを作る」)は、利用規約に同意した人(13 歳以上)だけが作れる。リンクを知っている人はだれでも見られる。授業ではコードをおすすめする。
8. 使うときに知っておいてほしいこと
- 登録は不要。名前・学校名・メールアドレスなどを入れる欄は、つくるーるには無い。
- つくるーるなど、ひとりで遊ぶ機能は年齢を問わず使える。チャット・投稿など、ほかの利用者とやり取りする機能は 13 歳以上が対象で、「利用規約に同意しますか?」に同意しないと使えない(年齢は聞かない)。授業では、同意しないまま使うことができる。投稿やチャットに付ける写真などの画像は 18 歳以上を選んだ人だけに出る。おえかきの絵・つくるーるの作品は、だれでも見られる。18 歳未満は保護者の許可を得て使う(利用規約 第 3 条)。
- サイトには広告が表示される(忍者AdMax。サイトについて)。広告の扱いは学校のきまりに合わせてほしい。広告が読み込めなくても、つくるーるは動く。
- 作品の保存:「💾 保存」した作品は、その端末(ブラウザ)の記録と、続きから遊ぶための記録(名前や連絡先を含まない)に残る。ブラウザの記録を消すと消えることがあるので、残したい作品はコードにして保存してほしい。
- 動く環境:新しい Chrome・Edge・Safari。Chromebook・iPad・Windows・Mac。キーボードの矢印キーでも、画面の矢印ボタン(タッチ)でも遊べる。学校のフィルターでは、本体の
irigonjp.netと、記録の保存に使うirigon-realtime.irigoma-net.workers.devを許可すると動く。 - 言葉の見張り・リンクの制限・通報などの仕組みは努力であり、完全ではない。気になることは下の窓口へ。
9. よくある質問
ほかの、絵を使うプログラミングの道具と何が違う?
つくるーるは、マス目の並びを書きかえる方式。数(変数)・合図(メッセージ)・タイマー・条件を、絵のルールにそのまま足せるので、ゲームも自然のモデルも同じ道具で作れる。ルールが文章で読めること、考え方ごとの「問題」と自動の確かめがあることも特徴。
お金はかかる?インストールは?
かからない。有料の要素はない。インストールもいらない(ブラウザで開くだけ。ホーム画面に追加することもできる)。
家でも続きができる?
同じ端末・同じブラウザなら続きから。別の端末へは、コードで作品を持っていける。
問い合わせは?
サイトについての窓口へ。授業で使った感想も歓迎する。